自動車メンテナンス

リヤドラムのホイールシリンダーカップ交換してみました

今回は、ドラムブレーキのホイールシリンダーカップの交換をやってみました。

こちらは一般的にリヤブレーキに使われているドラムブレーキです。画像向かって右側が車前方向になります。

向かって右側がリーディングシュー、左側がトレーディングシューになります。

このドラムブレーキ上側に丸い筒がありますが、これがホイールシリンダーになります。このホイールシリンダー内には油圧で作動するピストンが入っており、ブレーキを踏むと、ピストンが左右に押し出され、リーディングシューとトレーディングシューをドラムに押し付け制動を行います。

一般的に、リーディングシュー(画像向かって右側)がトレーディングシュー(画像向かって左側)よりも早く減ります。今回はホイールシリンダーカップ交換後に、リーディングシューを交換しました。(リーディングシューのみの部品設定があります。)

分解しました。

ホイールシリンダからピストンを抜いた状態。中にはスプリングが入っているので、復旧時に入れ忘れ注意です(;^ω^)

こちらは抜いたピストンです。カップ(ピストンの溝に入っている黒いゴム)の劣化により、ブレーキ液が漏れだした場合、ブレーキシューなどに付着し、制動不足を彦起こす可能性があります。

新品のカップキットを組付けます。若干ピストンに傷はいってますね(;^ω^)。ピストンの傷がひどいと、新品のカップを取り付けても、ブレーキオイル漏れをしてしまう恐れがあるので注意が必要です。(この傷は最初からついていました本当です)

ピストンにカップを組付けるときは、円錐状のSST(特殊工具)を使って作業するのが簡単です、シリコングリスを塗布して、画像のように下に押し下げていくと簡単に入ります。

SSTが無くても組付けはできるのですが、カップはかなりの弾力があり、指先にかなり力を必要とします。最悪の場合はカップがちぎれて終了してしまうので、SSTをお勧めします。

両輪ともホイールシリンダカップの交換が終わったら、ブレーキシューの組付けドラムを被せてブレーキ液のエア抜きを行います。昔、エア抜き時に、ドラムを被せ忘れてエア抜きを行い、ピストンが出てしまったこともありました(;^ω^)

ブレーキ液エア抜きが終わったら、ブリーダー(エア抜きする場所)を確実に占めているのを確認して再度ブレーキを何度か踏み、ブレーキの抜けがないか確認できたら終了です。

ブレーキ液が車体に付着すると塗装を侵してしまうので、付着した場合はすぐに大量の水をかけて流します。